式場も決まり、いよいよ準備を始めようとしている方、ドレス、食事、会場装飾など、決めないといけないことはいっぱいありますよね。
その中でもムービーは流すタイミングが多く、自分でも作れてしまい自由度が高い分、労力とお金をどのようにかけるか迷いどころです。
式場提携の業者に頼むとプロフィール・オープニング・エンディングで20~30万円程度。これを節約出来るのは大きな魅力と言えます。
実際、私の場合は上記を全て自作で準備したのですが、これがまあ大変!
振り返ると、結婚式準備期間の大半をムービー作成に費やしたと言ってもいいほど力を割きました。
はるばる来てくれたゲストの皆さんをできるだけ楽しませたいし、もしシラけたら恥ずかしい。
式に参列したことがある方はわかると思いますが、実際、ムービーのクオリティは会場装飾よりも式の雰囲気を左右すると思いませんか?
初めは軽く考えていたのですが、式が近付くほどにどんどんプレッシャーが膨らんだのをよく覚えています。
同僚や友人でも、結婚式直前に「間に合わない!」と頭を抱えているのはたいていムービー作りです。
内容のブラッシュアップもさることながら、会場で試写すると、画面サイズが合わない、文字が読めない等の不具合でやり直しが多発するのはもはや「結婚式あるある」で、相当IT関係に強い方でも苦労している印象です。
今回は、「自作で安く済ませたい!でも大変そうだから、外注のほうがいいのかな?」と悩まれている方に、私自身の経験から、自作の具体的な手順と覚悟すべき注意事項、また結局のところ自作すべきなのか?という点について、個人的な考えをツラツラ書いてみたいと思います。
この記事の内容
そもそも結婚式にムービーは必要か?
結婚式ムービーの失敗例
私自身のムービー製作体験談と、自作するなら覚悟すべき注意事項
今振り返って思うこと
そもそも結婚式にムービーは必要か?
80%以上のカップルが式中に利用しているムービーですが、そもそも本当に必要なのかという点に関して、色々な方の式に参列してきた中で、私個人としては、あった方が「良い式になりやすい」と思っています。
二人の生い立ち、出会い、今日来てくれた人にいかに感謝しているか。
情報をぎゅっと圧縮してわかりやすく伝えることが出来るため、式に二人ならではの「物語性」がグッと出せるのです。
逆にムービーが無いと、これらを伝えられるシーンは司会者による口頭の紹介や、式終盤の2~3分の新郎挨拶に限られ、言い方は悪いですがゲストにとっては、「新郎新婦の印象が薄い」「誰の結婚式でも同じ」状態になってしまいます。
◆プロフィールムービーの役割・・・会場の一体感を出す
結婚式には学生時代の友人や会社の同僚など、赤の他人がその場に集まっていますので、どうしても披露宴の序盤は緊張したよそよそしい雰囲気になるもの。
プロフィールムービーでは、その場にいるゲスト全員の「主役の二人について知っている情報を揃える」役割は案外大きく、その後の進行の中で、同じところで笑い同じところで涙する、一体感が出せるのも大切な機能だと考えています。
うまく使えば、式全体が暖かく祝福に満ちた雰囲気になるでしょう。
◆オープニングムービーの役割・・・披露宴の開始を盛り上げる
「挙式から披露宴に移ったよ、これから楽しみましょう」という雰囲気のリセットに効果的です。
挙式はまだお酒も無く、神聖な雰囲気で進行しますが、披露宴では一変し、笑いのある楽しい感じにしたいのか、またはスタイリッシュでかっこいい感じにしたいのか、ムービー1つで自分のイメージ通りに全体の雰囲気を誘導できますね。
ただこれに関しては、各式場、プロジェクションマッピング等様々な趣向を凝らした演出もありますので、必ずしもムービーで無くても良いかなとは思います(あくまで個人の意見です)。
◆エンディングムービーの役割・・・ゲストへの感謝を伝える
当日新郎新婦はバタバタしていて、ゲストテーブルを回って話せるのは数分ずつ。
個人とゆっくり話す時間はほぼ無く、ゲスト一人一人に対して、感謝の言葉を丁寧に伝えられるチャンスはエンディングムービーだけです。
参列側としては嬉しいものですよね。
逆にこれをしっかり伝えられないと、どうでしょうか。
「高いご祝儀を払って、自己満足に付き合わされたな」というネガティブな感想を持たれかねません。
私が実際に経験した結婚式ムービーの失敗例
というわけで、結婚式においてムービーの果たす役割は想像より大きいものだなと感じている次第ですが、ムービーのクオリティは本当に人それぞれで、自作/業者問わず、正直これは失敗だな、と思った例もいくつもありました。
自作の失敗例としては、大きく三つ。
まずは、自己満足が過ぎるパターンです。
詰め込みたいお気に入りの写真がありすぎて、ムービーが長くなり会場がダラける。内輪ノリでゲストがシラける。
作成中に盛り上がってしまう気持ちはよくわかりますが、これはゲストの「祝福しよう」という気持ちをも削いでしまうので、最悪です。
次にはクオリティの問題。
実はムービーのクオリティを上げる作業自体は、全体の細々とした手続きから比べれば大きな労力がかかる部分ではないのですが、個々人のセンスが大きく問われます。
残念ながらカップルのうちどちらもセンスやスキルが乏しい場合、もしくは「ムービー作りを式直前まで先延ばしにしてしまった!時間が無くてヤバい!」という場合は、なんともクオリティの低い、残念なムービーとなり、会場が微妙な空気になってしまいます。
またこれらをクリアして良い作品を作っても、冒頭で触れたとおり、自作の場合は文字が読めない、音が聞こえない、再生されないと言った当日トラブルは本当に頻発します。
一方で業者に頼む場合も、数十万円のお金を払って式場提携先に正式にお願いする分には失敗が少ないですが、ネット上に無数にある数万円オーダーの格安業者の中には、見るからにチープな仕上がりの作品を平気で提供する輩も多くいるのが現実です。
ゲストにとってあなたの式が初めての参列である場合は何とも思われない可能性もありますが、他の式にもそれなりに参列している方々にとっては、痛々しい印象を拭えません。
質の高いムービーを確実に、出来るだけ安く調達するというのは、非常に難しい課題なのです。
私自身のムービー作成体験談と、自作するなら覚悟すべき注意事項
さて先述の通り、私の場合は自作を選んだのですが、そのおかげで今でも奥さんと語り草になるほど大変な思いをしました。
なんであんなに苦労したのか、自分の経験を振り返りながら、注意事項をまとめていきたいと思います。
ムービー作りには大きく8ステップあります。
各ステップとも、いちいちめんどくさくて時間がかかる!
①全体の構想
②曲決め
③著作権対応
④写真の選出
⑤ムービー編集ソフトの選定
⑥ムービー編集1. 音楽に合わせた写真/動画の切り替え
⑦ムービー編集2. 文字入れ
⑧DVDに焼く
①全体の構想
作成に取り掛かる前に、どういう主旨でゲストに何を伝えたいのか、全体の構想を決める必要があります。
ここが固まっていないと、先で触れたように、自己満足に終始する、ゲスト評価の低い作品になるリスクがあります。
我々はこのパートだけでも2週間以上時間を費やしました。とにかく初めてなので、何から始めれば良いかもわからない。
youtubeで他の方の作品を見まくり、この感じは好き、これは嫌だ、と地道に情報収集してイメージをかためていきました。
オープニングムービーの目的は大きく分けて3つあります。
1. 新郎新婦の簡単な自己紹介を行う
2.「今日は楽しんでいってくださいね」とメッセージを伝える
3. ゲストを紹介する
我々の場合は、ゲストに共通の知り合いが少なかったため、1.の自己紹介に軸足を置きながら、2.も3.もできるだけ取り入れるスタイルでいくことに。
ストーリーとしては、「会社と家の往復だけの平凡な日々を送っていた新郎が新婦に出会い、ジェットコースターのような刺激あふれる日常に激変!周りの人にもたくさんお世話になって、ついにこの日を迎えることができました」という感じ。
ムービーの中にゲストを多く登場させたことで、会場に大きな笑いが起こり、会が一気に温まりました。
独りよがりな印象を避けるためには、とにかく目的をはっきりさせること。そして、ゲストを置いてきぼりにしないというのが最大の注意事項です。
エンディングムービーの目的はわかりやすいですね。
ゲストの皆さん一人一人に、日頃の感謝、そして今日来てくれたことへの感謝を伝えます。
これはほぼ2パターンに分かれ、式場専属の業者に10~20万円支払い、式本番中に並行して作成される「当日のダイジェストムービー」に、予め作成したメッセージを乗せるタイプか、お金を節約する場合は、ゲストと一緒に過去に撮った思い出の写真を使うタイプのどちらかです。
我々は後者を選びましたが、ダイジェストムービーは結婚後、家族で結婚式を振り返るのにちょうど良い長さなので、ここはお金を払っても良かったかなと少し後悔しているところでもあります。
思い出に残すのは式中のムービーで良いやと思っていましたが、本編はなにせ長すぎて、一生見ない気がします…。
②曲決め
曲のテイストはなんでもありですが、自作ムービーで絶対に気を付けたいことは、短ければ短いほどベターということ。
オープニングであれば3分以内、生い立ちやエンドロールであれは5分以内が鉄則です。
ゲストの方々はムービーを見に来ているのではなく、お祝いに来てくれています。
長すぎるとそれだけで確実に式がダラけますので、内容は最小限に留めましょう。
③著作権対応
他のサイトでも散々説明されていますが、避けて通れないのが著作権の問題。
近年、急激に著作権に対する目が厳しくなってきました。
結婚式の自作ムービーについても同様で、音楽を複製利用するときに許諾が必要となる「著作権(作詞者・作曲者など“音楽をつくる人”の権利)」と、「著作隣接権(レコード製作者・歌手など“音楽を伝える人”の権利)」が適用されます。
要は、自分でムービーを作ったら、しかるべき団体に許諾の申請をする必要があるのです。
ここを怠ると、式場側がムービーの使用を拒否します。
この手続きが結構手間ですし、費用もかかるので、多くの人は以下の抜け道を利用しています。
- 著作権フリーの楽曲を使用する
- DVDを流すのと同時に市販のCDを流す
使いたい曲が著作権フリーでなければ、後者の方法を取るしかありませんが、思った通りのタイミングで流れないというリスクは覚悟しなければなりません。
我々はここが心配でたまらず、式場の音響担当者に無理を言って、何度もリハーサルに協力してもらいました。
④写真の選出
スマホやデジカメで誰もがカジュアルに、日常的に写真を撮る時代、膨大なデータの中から使いたい写真を選別するだけで、ぐったりするほど疲れます。
特に苦労するのが、「ゲストと一緒に写っている思い出写真」。
だいたい、仲の良い友達や同僚を同じ卓に配置すると思いますが、その全員とうまいこと同じ写真におさまっているミラクルはなかなか起きません。
散々探した挙句、だいたい1人か2人、ゴメンな…!と諦めるか、我々の場合は自然を装って集合写真をわざわざ撮ったりもしました。
ここも本当に大変でしたので、そもそも結婚式に仲間内の誰まで呼んで誰を呼ばないか、境界線を決めかねる時は、「思い出の写真に写ってるかどうか」で切ってしまってもいいくらいだと思います(極論ですが)。
⑤ムービー編集ソフトの選定
ムービー編集ソフト一つとっても選定がなかなかのストレスです。
無料ソフトが一番に頭に浮かびますよね。
Windowsの場合は「ムービーメーカー」というフリーソフトが定番でしたが、現在サポートが終了し、新たに入手することはできなくなっています。
Macの場合は「iMovie」という、標準でインストール済の動画編集ソフトがありますが、iMovieデフォルトの演出や効果を利用すると、いかにもiMovieで作りましたというのが丸わかりになるため、避ける人が多いです。
ということで、有料のソフトを購入することをオススメします。
私は「VideoPad動画編集ソフト」を使用しました。
初期投資は8,000円必要ですが、初心者の私でも使いやすく、今では娘の成長記録ムービーにも大活躍しています。
ただしテンプレートは無く、テンプレートを使いたい方は他にも様々な商品がありますので、好みの物を探してみて下さい。
⑥ムービー編集1. 音楽に合わせた写真/動画の切り替え
ここまで来て、やっと編集作業に入れます。ムービー自作、というとこのあたりのみを想像する人がほとんどですよね。
この時点でもはや相当疲れていますが、ここからが本番です。
物語に合わせて写真を並べ、BGMのビートに合わせてちょうど良いタイミングで切り替わるよう調整していきます。
普通の動画編集ソフトには、音楽の拍数をカウントするような高機能はついていませんので、切り替えのタイミングを0.001秒単位で計算し、設定していく必要があります。
具体的にはまず、使用する曲のテンポを調査(有名な曲ならgoogle検索すると恐らく出てきます)。
例えば「♩=126」は、1拍あたり「1分間を126等分する長さ」という意味。
従って、4拍ごとのタイミングで画像を切り替えるためには、60(秒) / 126 × 4(拍) = 1.905秒ごと、これだと少しせわしないな、と感じる場合はその倍の3.810秒ごとに設定していくことになります。
私は小学校以来音楽経験もありませんので、このあたりを理解するのにも苦しみました。
⑦ムービー編集2. 文字入れ
最後に待ち受けるのが、文字入れです。
ここは延々と続くやり直しとの戦いです。
背景色と同じ文字の色を使っており読みづらい、文字の大きさが小さすぎて会場で見えないなどの文字トラブルは、自作を選べば誰もが通る道。
予め文字のフォントをプランナーに確認した上で、文字に影を付ける、白抜き文字にする等の工夫が必要ですし、何度も会場チェックして自分の目で確かめて調整していく必要があります。
特に気を付けたいのが、画像サイズ問題。
会場のプロジェクターやモニターの中には、画面の上下左右を切り取って表示する「オーバースキャン」と呼ばれる方式を採用しているものがあるため、パソコン上では映っていた端が切れてしまうという事象が発生する可能性があります。
特に文字はたいてい下ギリギリに入れるので、万一文字が切れて見えないことが直前にわかったら大慌て。
可能であれば、1~2枚スライドを作成した時点で、会場確認することをお勧めします。
また作成中に見落としがちなのが、「速度」の問題。
画面が速く切り替わりすぎて全然読めない、頭が追いつかないという失敗もありがちです。
数秒ごとに切り替わる写真と文字の情報が、すんなりゲストの頭に入る、自然な速度が大切です。
我々もここの微調整には大変苦労し、文字数を減らしたり、背景をスッキリさせたりと、とにかく情報を減らすことでなんとか切り抜けました。
⑧ DVDに焼く
最後の最後まで気が抜けないのが結婚式のムービー製作。
いざ、完成したDVDを式場に持っていったらファイル形式が違って再生できない、という失敗はおそらく「あるあるNo.1」です。
実際私もやってしまいました。
自作する方は、DVDプレイヤーで再生できるDVD-Video形式で焼く必要がある点、頭に入れておいてください。
その他、何のトラブルがあるか本当に予測できませんので、どんなに忙しくても自宅のパソコンでなく、本番会場での動作確認は絶対に必要です。
今振り返って思うこと
ここまで振り返ると、改めて、恐ろしく大変だったムービー製作。
完成は当日朝でした。
私の結婚式はもはやムービー作りであったと言っても過言ではありません…
作業時間を買ったら結局のところ5万10万は安いもんだったのだろう、と今となっては思います。
自作派は皆さん苦労していて、同じような感想を言う人がやはり多いです。
もしくは、時間をかけていない人の作品は漏れなくクオリティが低いか、トラブルがあり、会場が若干シラケてしまう。
ある程度スキルがあって、時間も確保できる、自分で作りたい!という方には是非挑戦して頂きたいですが、結婚式はただでさえ他の準備にも忙しいもの。
ここまでの労力がかかることを簡単に皆さんにオススメして良いのか、迷ってしまうのが正直な気持ちです。
このサイトを立ち上げてから色々と勉強する中で、私自身、外注業者も悪くないなと感じるようになりました。
数は少ないですが、低価格で、式場提携顔負けの高クォリティの作品を作ってくれる良心的な業者も存在します。
こちらの会社は、なんとオープニング、プロフィール、エンディング全部合わせて5万円で、文句のつけようの無いクオリティ。
私の調べた中では最強コスパです。
5万円であれば今なら間違いなく払います…当時の自分に教えてやりたい。
こちらの記事に、上記含め、人気のムービー製作会社を具体的に比較検証しましたので、ご検討ください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーこんにちは、長田です。
このサイトでは、結婚式準備に悩む人に、特にお金の面で後悔しないようにするための情報発信をしています。
まず私自身の結婚式のことをご紹介すると、内容に妥協せずに、同地方、同規模の平均額から150万円近く抑えることに成功しました。
式後、同僚や親族からも好評を得て、男の自分からしてもやって本当に良かったな、と胸を張って言える結婚式・披露宴でした。
結婚式というものは内容を簡素にすれば、平均額から150万円抑えることは正直言って容易ですが、そういった激安プランの実態は、内容的にも料理のランクは最低・ドレス1着のみ、など最低限のものとなります。
つまり、内容も満足させた上で、平均額から150万円抑えるというのは簡単にできることではないので、それを達成できたというのは自分自身でよくやったな、と思います。
しかし実は、準備段階で、全てが順調だったわけではありません。
最初は式場選びで大失敗し、60万円という高額なキャンセル料を支払って、一から式場を選びなおした経緯があります。
この失敗を糧に積極的に情報収集をはじめ、最終的には大満足の結婚式を挙げることが出来ました。
これをきっかけに結婚式業界に関心を持ち、今では式場選びから準備段階全般のアドバイザーをしています。
一生に一度の結婚式、それはつまり、私達は結婚式の初心者だということです。
そこをうまく利用し、簡単に大きなお金が動くのが結婚式業界です。
逆に言えば、知っているだけで、数十万円レベルで簡単に得する技が数多くあります。
私自身、今ならば、もっともっとお得に式を挙げられただろうと思うことがいくつもあります。
結婚式関連サイトは数多くありますが、私はどこの回し者でもありません。
式場選びの失敗と成功を両方経験した一顧客の立場から、お得に最高の結婚式をしたい!と願うあなたに、正直ベースで、本当に役立つ情報をお伝えします。
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